段階別指導 3/5

小学部におけるコミュニケーション指導

◎人との関りを大切にし、主体的にコミュニケーションできる力を培うとともに、読み書きの力や基礎学力を培います。幼稚部で培ってきた、集団でコミュニケーション(やりとり・対話・話し合い)する力をさらに発展させていくとともに、書きことばでやりとりできる力(読み書きを通した思考や対話の力)を育てます。また、さらにその力を教科の学習へとつなげ基礎学力の定着を図ります。

◎どの子にも分かるわかる授業をするために指導内容・方法、視覚教材を等を工夫するとともに、集団での共通のコミュニケーション手段として口話・手話を併用します。教科学習を進めていくには、学習を支える前提として日常的なコミュニケーション活動が活発かつ円滑にできる集団づくりが必要です。また、話し合いを深めていくためには集団の誰もがスムーズに伝え合えるよう、手話などの視覚的なコミュニケーション手段を併用することが大切です。このような、活発で、楽しく、安心してやりとりできるコミュニケーションの力を育てます。

◎聞こえないという自己の障害を肯定的に受けとめ、自ら考え、自ら自信を持って主体的に行動する力を育てます。聴覚障害は聞こえる人との間に生ずるコミュニケーションと情報摂取の障害です。マイナスにとらえるのではなく、障害から生ずる様々な現実の課題を認識し、周囲の人にも働きかけて主体的に課題を解決していく力を育てます。

聴覚口話を基本にしてきたろう学校への手話の導入は、コミュニケーションを円滑にし教科学習を効果的に進める上で欠かせないものです。しかし、口話をおろそかにするのではなく両立させるのが大切です。この問題は研修課題としてろう学校でも取り組んでいます。

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