聴覚障害とは

聞こえの経路

私たちの身のまわりの音は、耳介、外耳道を通って鼓膜に伝えられます。鼓膜の振動は、さらに耳小骨の働きにより増幅され、蝸牛へと伝わります。蝸牛では、音のいろいろな分析を行い、電気信号に変え聴神経を通って大脳に伝えます。大脳ではこういった音を識別し、「記憶」という整理箱に保存します。

難聴の程度(聴こえのレベルについて)

難聴の区分平均聴力(dB)聞こえの状態
正常~25普通に聴こえる
軽度難聴25~50普通の会話は聞き取れますが、ささやき声や小さな声は充分には聞こえません。
中等度難聴50~70普通の会話で不自由を感じる。大きな声は聞こえますが、普通の会話の内容は半分ぐらいしか聞き取れません。
高度難聴70~90大きな声でも半分くらいしか聞き取れず、普通の会話はほとんどわかりません。耳元に口を近づけ、大声でも聞き取りにくいです。
重度難聴90以上大きな音もほとんど聞こえません。(ステレオアンプで大音量をヘッドホンを使って聴くと聞こえる)

難聴の種類
1.伝音性難聴

鼓膜や耳小骨など主に中耳の病気で音を内耳に伝えにくくなって起こるものです。音が耳にふたをしたように聞こえます。補聴器で音を増幅するとかなり聞こえが改善されます。
2.感音性難聴
蝸牛の感覚細胞か聞こえの神経(聴神経)及び脳の中枢のどこかが原因で起こるものです。単に聞こえにくいだけでなく、様々な聞こえのひずみを生じます。ことばも大変聞き取りにくくなります。補聴器で音を増幅しても、子音が入らなかったり、ゆがんだ音として聞こえます。
3.混合性難聴
伝音性難聴と感音性難聴が同時に起こるタイプです。中耳の伝音部分は補聴器で補えますが、感音部分は個人差がでます。

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