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言語発達の段階と指導のポイント(幼児期〜児童期)
-大塚ろう学校のコミュニケーション指導と言語指導- より

(2)生活言語習得の段階(通常は1歳半頃〜3歳代)

「いま、ここ」で展開されていることが、手話や日本語によって表現できることを学び、言語での対話が成立する。

・一次概念の獲得
・行動の言語化
・経験の言語化

子供にとって関心を持ちやすいのは、すぐ目の前で起こっていることです。犬を見て子供が興味を持ったとき、「わんわん、いるね」などと大人は音声と手話(犬)で語りかけます。こうした場面が何回か繰り返されると、犬(実物)と「わんわん(音声)」や「犬(手話)」 という記号(言語)とが結びついてきて、大人が「わんわん」と言ったり 〈犬〉 の手話をしたりすると、自分の見た犬のイメージが浮かぶようになります(イメージの形成)。さらに、別の犬を見たとき、それもやはり犬なのだということがわかるようになってくると、「犬」という概念が習得されていきます(概念の形成)。これを「一次概念の獲得」といい、「ものの名前がわかる」ということですが、聴覚障害児の場合は、聴き取れない音声よりも手話による概念や言語の獲得のほうがずっと容易で発達的にも早いのです。また、子どもはよく「なに?」という質問をしますが、この時期の「なに?」は、ものの名前を聞いていることが多く、その特徴から「命名期」と名づけている人もいます。つまりこの時期は、「言葉と物の対応関係」がわかるようになるのです。

(1) 「今、ここ」での場面の中で起こっていることがらや行動、感情などに対応して使われる言葉が理解できる。
*「今、ここ」ということ、見えているということがポイントです。展開されている感情や行動が頭の中で理解でき、同時に言葉でも表現できることを学んでいくのがこの時期です。前の段階の「共感的・情緒的なやりとり」が「ことばでのやりとり」にだんだんとなってきます。だいたい3歳くらいになると、「名前は?」「○○」「誰と来たの?」「ママ」と応えられるようになり、言葉での対話が成立してきます。

(2)

自分に必要な表現をまねたり、使ったりできる。
*こういう時期がないとなかなか言葉が身に付きません。通常は手話の模倣から始まり、だんだんと音声や指文字での模救もできるようになりますが、発音ではなく、話されていることのだいたい(プロソディ)を模倣するということが言語習得上大事で、口の中の器官を動かすことに意味があります。

(3)

言葉で、現在のこと、自分の行動や要求を表現できる。簡単な感情表現ができる。

(4)

身近な人となら、何回か続く簡単なやりとりがでさる。

(5) 自分や身近な人の具体的な経験についての話が理解でき、自分からも表現でさる。
*この時期には、子供は話の中身よりもやりとりそのものが楽しくなり、さらにその活動を展開しようとします。この段階ではできるだけたくさん「言語化」することが大事です。もう−つは、言葉を使っているときに子供がどういうイメージを頭の中に描いているかということです。この段階の聴覚障害の子供たちは「わんわん」と言ったとき、「ウチのわんわん」だけをイメージしていることが多いからです。イメージを広げていく関わり(イメージの拡大・概念化)がとても大切です。

(6) 言葉での簡単なやりとりができる。ときに2語文も出る。

(7) 生活の中での語の習得が活発で、3語文以上の自己表現か多い。

(8) 経験の範囲で、大人や子ども同士でかなり自由にやりとりがでさる。2文以上つなげて話せる(話の内容の系列化、関係付け)。
*幼稚部に入学すると、クラスで毎日共通に繰り返して経験することも多くなってきます。こうしたことであれば目の前にないことでも話穎にできるようになります。例えば、お休みの子がいたとき、「○○ちゃんはどうして休んだのか」「病気で寝ているのか」「病院には行ったのか」など話穎にできます。また、遠足など共通に経験したことなども思い出してやりとりできるようになります。

補1.「いつ、どこ、だれ、なに、なぜ」などの質問に応えられる.
補2.自分から「だれ、どこ、なに」などを使ってわからないことを知りたがる。
補3.指文字で表現された人やものの名前がわかり、自分でも表せる。
補4.ひらがな(文字)で書かれている人やものの名前がわかる。



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