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手話導入の成果と課題

大塚本校乳幼児相談および幼稚部では平成13年度から手話を導入してきました。その結果、子供たちに次のような望ましい変化を見ることができました。

母子間のコミュニケーションが早くから成立するようになり、母親も「通じ合えた」という実感がもてるようになって心理的に安定し、自然な子育てができるようになった。
発達早期でも、手話での子供の表出はほぼ1回だけで理解できるため、親は何度も聞き返すことがなく、コミュニケーションがスムーズになり子供も自信を持って話すようになった。
子供同士のコミュニケーションも早くからみられ、仲間意識が育ち、集団での遊びが活発になった。
子供の表情が明るくなり、子供らしくなって自信を持って活動できるようになった。
友達に自分の意見を述べたり、みんなで相談したりできるようになった。
絵本の登場人物への感情移入や共感が容易になり、想像の世界が楽しめるようになった。

 小学部・中学部でも口話に手話を併用することによって、集団で行う授業場面では子供の発言を他の子供達が読み取りやすくなった、子供同士の会話場面でも障害の幅を超えてやりとりできるようになったなどの望ましい変化がみられるようになりました。
しかし、手話をどのように使って日本語の指導に活かすかという点では、次表にまとめてあるようにまだまだ課題もありますので、今後、改善の努力をしていく必要があります。


手話を用いた指導のメリットと課題

受信と発信について
メリット
☆口話と併用することで受信と発信がより確実になる(類推に頼らないですむ)。
☆気持ちを表現しやすい。
☆口話が難しい子供であっても手話で理解できる。
課題
☆併用するとき、伝えたい内容や使いたい日本語(手話)が手話(日本語〉によって干渉を受けやすい。
今後の対応
改善点
☆研修によって手話力(手話併用能力〉 の向上を図り、どのような日本語表現でも適切に伝えられるよう習熟する。
日本語との関係について
メリット
☆子供が手話を獲得していると日本語の指導がしやすい(手話で獲得している意味・概念を使って指導できる、また、口語法では難しい子供でも日本語の指導が手話を使ってできる)。
課題
☆日本語との結びつきを意図的に図っていかないと手話で意味は伝わっても日本語は獲得されない。
☆知らない日本語(手話)を、知っている手話(日本語)の意味で理解してしまうことがある。
今後の対応
改善点
☆手話を日本語の音韻をあらわす指文字、文字、音声と結びつける。
☆手話で意味を伝え、口話で日本語音韻を伝えるという役割の分化が必要。
集団場面での対話活動
メリット
☆手話は横から見てもわかるので安心して話題についていける。
☆口話が難しい子供でも一緒に集団で対話ができる。
☆対話の中身や思考を集団で深めていくことができる。
課題
☆子供同士では声なしの手話になりやすいので、教員の側が手話を読み取れず、会話についていけなかったり、日本語の指導から離れてしまうことがある。
今後の対応
改善点
☆大人の側の手話読み取り能力の向上。
☆内容(意味)の伝達を重視するのか、日本語指導を重視するのか、区別した指導が必要。
心理的安定と障害認識
メリット
☆家庭でも皆が手話を使うことで孤立感や疎外感、不全感を感じないですむ。
☆手話を早期から使うことで聞こえないことを自然に受けとめられるようになる。
☆成人聴覚障害者とコミュニケーションできる。
課題
☆聴者ばかりの家庭では、なかなか周囲が手話や指文字を覚えようとしない。
今後の対応
改善点
☆手話の研修や聴覚障害についての研修などを通して知識・技能の向上を図る。


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